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IoTを利用したニューロフィードバックトレーニングに関する研究

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JINS MEMEアプリによる集中の効果に関する一考察

 
本プロジェクトでは「集中」のトレーニングによって,より効果的な学習に導く方法を模索しています。
 
ニューロフィードバックトレーニング(NFT:Neuro Feedback Training)とは,自分の脳活動をコントロールするための訓練です。一般的には,脳活動を測定し,測定値に応じて,フィードバックします(音や映像を被験者に示します)。被験者は,フィードバックをもとに,脳活動を「望ましい状態」へと変更していくよう思考における試行錯誤を何度も繰り返し,訓練を行います[1][2]。
本研究では,脳活動の「望ましい」状態を「集中」している状態と考えます。
 
一方で,IoTの一種であるJins MEME(眼鏡型のデバイス)のアプリ[3]の幾つかは,集中を促すことができるとされています。Jins MEMEは,「眼電位」「ジャイロ(傾き)」「加速度(動き)」を測定することができます。しかし,その測定結果を利用して,どのように「集中」と判断しているのかは,公開されていません。
 
本プロジェクトでは,IoTを用いて,手軽にニューロフィードバックトレーニングができるのかどうかを明らかにするために,以下の二つのアプローチにより,研究を進めています。

  1. 測定可能な値を用いて同様のアプリを試作し,「集中」の判定方法を推察する
  2. 被験者実験により,既存のMEMEアプリを用いた「集中」の効果を検証する

本研究は,学内共同研究課題「IoTを利用した学習者と教師の状態推定に基づく学習効果の分析」の一環として進めています。
本研究室は「2」を担当しており,卒業研究として被験者実験および検討と考察を進めています。
 
[1] 宮澤初穂,飯塚博幸,山本雅人,二者間における協力型ニューロフィードバックトレーニング,情報処理北海道シンポジウム講演論文集 Vol.2014, pp.64-67.
[2] 一般社団法人 臨床ニューロフィードバック協会,http://clinical-neurofeedback.com/what.php (2016年11月28日アクセス)
[3] Jins MEMEアプリ,https://jins-meme.com/ja/meme/(2016年11月28日アクセス)